私たちの身近な自然の一つに森林があります。

現在、日本の森林は国土面積の約7割を占めており、私たちの住む日本は、衣食住に至るまで古来からの森林の文化を持ち、森の恵みを受けてきた国の一つです。

しかしながら、私たち人間の健康が危ぶまれている一方で、日本の森林にもいま病んでいるところが各地に見られます。松枯れやナラ枯れをはじめ、全国各地で増える一方の放置林の状況など、かつて里山としてあった地域の森林に人が入らなくなるにつれて、身近な存在だったはずの森が遠くなり、森林の健康もまた損なわれてしまっています。

本学会ではそうした私たち人間も、また私たちの周りの森林も、共に健やかな生命のあり方を目指していくことを目的としています。

具体的には、地域の身近な森林環境を利用した医療や、福祉、教育、心理、保育などにおける実践を通して、森林保全や環境教育とも協力しながら、様々な専門職が実践経験に基づいた情報交流を行い、いま望まれている森林と人間とのかけがいのない関わりあい方を研究、模索し、広めて行きます。

身近な森林と
人の健康の関わりを
考えていくために

森林のアメニティはすみずみまで

暦は10月。学びの秋に入りましたね。 小生が勤務する東京農業大学では、「森林アメニティ学」という科目があります。後期の新学期が始まり、最初の講義では、こんなレポート課題を出しました。「林地では、間伐後の伐根の散乱が見られ […]

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