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年末年始:身近な樹木、森林と自分自身の再発見を!(今月のひとこと:12月)
今年も都市部、郊外、山村と、各地での「身近な樹木、森林」での研修会をおこなってきました。
都市部でも街路を歩くと、エノキ、ムラサキシキブなど、また住宅街の合間の緑地では、クヌギ、マンリョウ、シュロなどのそれぞれ天然更新を観察することができ、たとえ都市部であっても、自然のサイクルがちゃんと働いていることを学ぶことができました。あちこちで薬用植物を見つけたり、都市部の寺社林にはもともとの自然植生が残っていることなども観察したりしてきましたが、時には芳香蒸留水なども作って、樹木の香りも楽しむ機会を持ちました。樹木の香りは、アレロパシー(他感作用)でもあり、他の植物や虫、菌などを防ぐ役割も持っていて、その効果も調べています。
さらに、手入れ不足の人工林やかつての里山の森林整備の活動も行ってきましたが、手入れがなされた森林は、生物多様性を高め、それは私たち人間にとっても、心地よい環境、居場所をつくることにもつながることを実感しています。
年末年始は、クリスマスツリーや門松飾りなど、樹木がシンボルとしても使われますね。樹木と私たち人間は、まさに切っても切れない関係にあります。
そして、私たちは身近な樹木、森林を再発見することは、すなわち自分自身の再発見であることにやがて気づきます。自分の好む森林、好きな森の風景、懐かしい香り、心地よい音などは、すべて自分自身の人生経験をはじめ、感性や心象などの投影、鏡でもあるからです。
今年も1年間、大変お世話になりました。ぜひこの年末年始は、身近な樹木、森林で、自分自身の再発見もしてみてくださいね!