永遠の未解決問題
暦は、11月、霜月に入りました。
温暖化か危惧される山や森でも、紅葉、黄葉がみられるようになりました。
でも、これは私が大学生だった当時と比べてざっと1か月遅くなっています。
この秋のある日、奥多摩にある大学の演習林に出かけてきました。演習林では様々な調査や研究が行われていますが、もし柵を立てたら、林床の植生はどのくらい変化するだろうか?などということも調べています。

写真をご覧ください。柵の内と外では、大きく植生の状況が異なることがわかりますね。柵の外側では、たくさんの落ち葉はあるものの、植物はほとんど生えていません。これはシカによって植物が食べられていることを暗に示しています。実際、無数のシカの足跡がついています。一方、柵の内側はどうでしょう? 様々な植物が伸び伸びと育っています。これらのことは、当地ではシカによる「食圧」が高いことも示しています。
みなさんの地域では、いかがでしょうか?
「野生動物との共生」ということが時折話題になります。今年は特に各地でのクマの出没がニュースになっていますね。けれども、動物と人間との間の問題は、人類が地球上に姿をあらわした太古の昔からありました。定まった公式もなく、これは永続する難題です。
ぜひみなさんのお住まいの地域での動物との関係性についてのご報告もよろしくお願いいたします。
ご報告の例
「自分がその森に出かけると、集まってくる鳥がいる」
「鳥の鳴き声を聴いていたら、いつの間にか自分のイライラ感が減少した」
「森を散歩したあとは、わが家のペットのイヌも落ち着くことが多い」
「自分のお気に入りの場所には、いつもシカの先客がおり、足跡が確認できる」など
ぜひ学会誌「森林保健研究」にご投稿ください!


