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地域病院、社会福祉施設、学校などでの森林療法
日本森林保健学会では、本年度も委託研究をおこなっています。
2022年度は、地域病院や社会福祉施設、学校での森林療法の実践とその森林環境の把握、また人材養成などに取り組んでいます。特に人材養成では、医療、福祉、教育のそれぞれの専門職の方々にご理解をいただき、地域の森林を活用にも取り組んでいきます。
けれども、これらのことは実は真新しいことではなく、われわれ人類が太古の昔から営々と行ってきたことでもあるのですね。野生動物も体調が悪い時、病気やケガの際には、森林の中でじっと過ごす生きものが多くいます。私たち人間もそのように過ごしていた時があったことでしょう。
もし当方の病院、社会福祉施設、学会などで、ぜひ森林療法をおこなってみたい、おこなっていきたいというご希望がありましたら、どうぞお気軽に学会事務局あてにご連絡ください!
東京郊外の病院裏の放置林を整備した作った休憩空間です。
今後は作業療法や休憩・療養・リハビリテーション空間として、この森林が活用されていきます。
News Letter Vol.5秋号を発送しました。
News Letter Vol.5秋号を会員宛に発送しました。
お手元に届かない場合は、事務局までご一報ください。
次号のNews LetterVol.6春号は、2023年3月発行予定です。
多数の原稿(2023年1月末締切)をお待ちしております。
建築学科の学生さんとのコラボレーション
森林の大切な働きの一つに木材、林産物の生産があります。私たちの住居をはじめ、家具、紙なども、森林の樹木から作られていますね。
その住居や建物の建築資材として日頃から木材に親しまれている建築学科の学生さんが、この度、大学の演習林を訪ねられ、森林で一日過ごす体験をされました。
今回ご参加されたのは、早稲田大学創造理工学部建築学科の院生、学生さんです。演習林でご案内したのは、約50年生のスギ、ヒノキ林でしたが、林間の風景をはじめ、みなさんとても喜ばれていました。樹木の高さや太さをはじめ、密度を測定したり、樹冠の様子を図に描いたり、そして最後には、一本ヒノキを間伐する作業もおこないました。伐採をしている時から、ヒノキからは強い芳香が発散され、「いい香り―」とみなさん歓声をあげられていました。丸太にしたあと、一人ずつコースターを作り、お土産に持ち帰られました。
「法隆寺の木は、森林で立っていた時と同じ方角で建てられている」
「木材になったあとも、木は生き続ける」
「木目には心理的な効果がある」
建築学の観点からも森林、樹木、木材の魅力と可能性はさらに広がっていきますね。
気になる若者の森林離れ・・・
入道雲は去り、空に刷毛で掃いたような秋の雲がみられるようになりましたね。
この秋空のもと、北海道、信州と連続で出前講義に出かけてきました。
北海道では中学校、長野県では高校を訪ね、両校ともに、地域の森林を歩く時間も持てたのですが、いずれの学校の生徒さん共に、日頃はほとんど森林に入らない、そもそも森林にほとんど入ったことがないとのことを聞き、とてもびっくりしました!
日本全国、現在は森林ブーム、森林浴ブームのような気がしているのは都市部だけで、実のところ、豊かな森林のある地域ではさほど森林は需要が高い場所ではないのかも知れません。
今回特に気になったのは、若者の森林離れです。今回お会いした中、高生にたずねてみると、みんなで秘密基地を作ったり、探検ごっこをして遊んだりしたという経験もないとのことでした。こんなに美して広い森林があるのに、一体なぜなのでしょうか?
合わせて訊ねてみると、いずれの生徒さんもスマホゲームは得意とのことでした。もしかしたら、いまの若者にとっての森林はゲーム機の中にあり、現実の森林は圏外の存在になっているのかも知れませんね・・・・。
国立台湾大学のChia-Pin (Simon) Yu 博士が、森林療法の本を出版されました
国立台湾大学森林科学系のSimon教授が、この度、森林療法の本を出版されました。
森林療法をはじめ、森林での保健休養の研究や活動はいまや世界規模で行われていますね。
本学会は、台湾森林保健学会と協定も締結しています。
同じアジアの森林で、これからもユニークな研究に取り組んでいく所存です。