NPO法人日本森林保健学会 > information

新着情報:information 一覧

なつかしい風景を探してみましょう(今月のひとこと:7月)

2015-07-01

暦は、7月、文月に入りました。

各地の山村、森林を訪ねると、水田には青空が映り、カエルやセミの声を聞くことができます。なつかしい里山の風景ですね。

でも、「なつかしさ」とは何でしょう? 日頃、なにげなく「なつかしい」と思うことがありますが、よくよく考えてみると、「なつかしさ」は曖昧なものであり、英訳なども難しいものです。

けれども、あえて一言でいってみると、「なつかしいもの」とは、「昔から変わらないもの」のことではないでしょうか?

昔から変わらない自然の山、川、空気、鳥や虫の声。それは、移ろいやすい都市部にではなく、地域、田舎にあります。

この夏は、各地の「なつかしい風景」をさがしてみてはいかがでしょうか?

第5回学術総会、研修会が無事に終了しました!

2015-06-29

6月27日(土)13時より、東京農業大学・世田谷キャンパスにて、今年の学術総会が開催されました。

今年のテーマは、「森林の健康=人間の健康!?」。基調講演をはじめ、様々な研究発表を通して、森林と人間の健康のつながりについて考えました。国内の遠方からだけでなく、台湾、アメリカからの参加者もあり、盛況に行われました。

また、基調講演、研究発表の内容は、下記のとおりです。

◆<基調講演>
「森の香りと森林ウォーキング」 中村正雄 旭川医科大学名誉教授

◆<会員発表>

  1. 「ナチュラルメディカルコミュニティデザイン(N-MCD)というビジョン:いくつかの萌芽と森林保健への期待」 
    佐藤 峻(千葉大学)
  2. 「保健事業としての森林ウォーキングの可能性」 
    佐藤孔亮・住友和弘・阿久津弘明・中村正雄・長谷部直幸(旭川医科大学)
  3. 「里山を利用した傾聴散策カウンセリングの試み ~長時間勤務の女性を対象として~」
    竹内啓恵(東京農業大学大学院)
  4. 「森林療法と森林セラピーの違い」
    上原 巌(東京農業大学)

また、二日目の研修会。今年は、明治神宮の杜で、都市の中の人工林造成と天然更新、また森林風致の意義について考えました。

大正時代に造成された明治神宮は、今年で創建95年。クスノキ、スダジイ、ケヤキ、ムクノキなどの大木の下には数多くの樹木が天然更新しており、その様子を観察したり、アップダウンのある境内の参道では地形療法についても考えたりしました。

森林と人間との関係を考えることは、相互の健康、生命、生き方を考えることにつながります。

二日目間にわたってご参加された皆様方、誠におつかれさまでした。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。


創建95年の明治神宮境内を歩き、森林の遷移、森林風致について考えました。


特別に許可をいただき、神宮内の水田もたずねました。
水田には、神宮内の地下水がつかわれています。


森林の健康と人間の健康はつながっています!

地域の森林を見直そう!(今月のひとこと:6月)

2015-06-01

今月末は、例年通り、東京農業大学(東京都世田谷区)にて、本学会の学術総会が開かれます。

今年のテーマは、「森林の健康=人間の健康 !?」です。

全国各地で手入れ不足の森林、「放置林」が年々増加し、地域の環境、社会問題の一つにもなっています。また、病気の森林、元気のない森林は、その地域に暮らす人々の心身の健康にも影響を及ぼします。

今年の総会では、森林と人間の相互の健康についてあらためて考えてみたいと思います。
どうぞご参加ください!

身近な森林に出かけてみましょう。

身近な森林の状態は、いまのみなさんの心身の健康状態とも相関関係があるかも知れません。また、「健康」「生命」をあらためて示唆してくれます。

上原理事長の台湾再訪(今月のひとこと:5月)

2015-05-06

さわやかな薫風の候、皆様方におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?

4月下旬、上原 巌理事長が、台湾園芸療法協会より招かれ、森林でのワークショップ、国際会議での基調講演、また台湾で出版された2冊の本のサイン会を行ってきました。

台湾には、天然林が数多く残っており、また各地に日本様式の棚田、石垣なども残り、コンビニなどでも日本の製品が数多く並び、今日でも日本文化の影響が色濃く感じられます。

上原理事長は今回、台湾山間部に残る先住民の村も複数たずね、樹木、薬用植物を主とする森林調査、農村調査を行ってきました。

新北市郊外の天然林の森林公園でのワークショップでは、グループでのカウンセリングワークに始まり、薬用植物、食用植物の紹介、リラクセーションの時間、芳香蒸留水の製作、樹林を使っての自己カウンセリングなどを終日行いました。

台湾園芸療法協会主催の国際会議では、日本の森林療法の紹介と、台湾における可能性についての2時間の基調講演を行いました。

台湾と日本には気候風土、民族の違いはありますが、共通要素、共感できる要素も数多くあります。

次回は、当学会において、台湾、また韓国やドイツ、アメリカなどの諸国との国際共催を計画したいと思います!

今月のひとこと(4月)

2015-04-01

四月、新たな年度、新学期が始まりましたね!
本年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。

今年は全国各地で、開花、新葉の芽吹きが一気呵成に見られています。
 
また、山間部ではアブラチャンの黄色い花などが春の訪れを告げています。
アブラチャンは、クスノキ科クロモジ属の香りの強い木です。実からは油が採れ、かつては読書灯の油にも使われていました。


 
そして、春の目覚めの旬の食べ物もあります!
 
これは、信州・伊那谷のヤブカンゾウ(ユリ科)のおひたしです。ヤブカンゾウは、解熱や利尿などの薬草としても用いられます。

 
新たなエネルギーのみなぎる春。
みなさまの新たなスタートをお祈り申し上げます。

Copyright(C)2012-2024 The Society of Forest Amenity and Human Health Promotion In Japan, All Rights Reserved.