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最良のコミュニケ―ション 待つこと
新型コロナウイルスへの対策から、全世界的にテレワーク、遠隔会議、Webパーティーなどが行われるようになりましたね。会議にしても、飲み会にしても、画面を見ながらのコミュニケーションはオンタイムの感覚は味わえますね。しかしながら、そのコミュニケーションはやはりパソコンやスマホ上での可及的なものです。
スカイプやズームなどの便利な道具ができる前は、電話が遠隔での主なコミュニケーションでした。相手の顔は見えず、声と会話による時間です。そして、その電話ができる前は、電信、電報があり、その前は手紙がずっと長い間、私たちの遠隔のコミュニケーションでした。
でも仮に、もしもその電話も、手紙までもが使えなくなってしまったら?たとえば、大きな災害が発生した時などは、現在でもその状況に陥ることがあります。その時はどうしたらよいのでしょうか?
その場合の最良のコミュニケーションは「待つ」ことです。
この写真は、世田谷の街路のエノキです。
伐採され、その切り株の上にはアスファルトが敷かれました。
けれども、このエノキは生きており、切り株から萌芽し、アスファルトを突き破ってふたたび新梢、新葉を出しました。このエノキはまた地上に出られることをずっと待っていたのですね。
自然界の樹木、植物は言葉のないコミュニケーション、non-verbal communicationをその誕生から行ってきました。朝から夜までの日周をはじめ、春夏秋冬の季節に至るまで、植物は無言で日々を暮らし、好機や適期を待っています。たとえ言葉は届かなくても、相手をひたすら待つこと。そんな姿勢も樹木、植物は教えてくれます。