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雪の森の森林浴(今月のひとこと:3月)

2018-03-01

岡山県北部の新庄村に出かけてまいりました。
新庄村の人口は1000人弱。
江戸時代からほぼ同じ人口を保ってきている村です。

その村には、スギ、ヒノキ人工林と、ブナ、ミズナラ、イタヤカエデ、トチノキなどの落葉広葉樹二次林がモザイク状に共生する森林があります。

今回は、その雪の森の中を、スノーシューを使って歩きました。

冬季に、それも雪の中での森林浴? と疑問に思われる方もいらっしゃるかも知れません。でも、冬季であっても、雪の中であっても、もちろん森林浴はできるのですよ!

おまけに、冬季の雪の森林浴には、以下のようなメリットがあります。

1. 散策路や林床の上を歩きやすい。
2. 蚊やハチ、蛇に出会わない。
3. 落葉期であるため、日当たりも見通しもよく、森の中が明るい。
4. 雪の消音、吸音効果のため、林内が静穏。
5. 空気中の塵が雪に吸着される。

日本海側の森林を中心に、雪の中の森林浴は、これから5月頃まで楽しめる地域もありますね。

今年はぜひ雪の森林浴も楽しんでみてはいかがでしょうか?

東京でも雪が積りました(今月のひとこと:2月)

2018-02-01

1月22日(月)~23日(火)にかけて、東京でも、数年ぶりのまとまった雪の日になりました。

毎回のことながら、降雪に脆弱な都心では、道路、鉄道ともに混乱し、各路線の各駅では帰宅の人で溢れ、一時は入場制限を行った駅もありました。

23日は朝から休校、休講となった学校もあり、雪の消音効果とあいまって、都内は静かな朝となりました。

けれども、この雪は、いうまでもなく私たちの一年間の生活にとって、とても大切な存在です。水田をはじめとする農業用水、飲料水、生活用水として、この雪は循環をしていきます。

そして、あたりを一面の白い世界に変えてしまう大きな力を、雪は持っていますね。

東京では、4年ぶりのまとまった雪降りになりました!

東京では、4年ぶりのまとまった雪降りになりました!

あちこちで様々な雪だるまが作られました

あちこちで様々な雪だるまが作られました

北国の森の妖精ニングルも嬉しそうです

北国の森の妖精ニングルも嬉しそうです

樹木のおはなし(今月のひとこと:1月)

2018-01-01

2018年(平成30年) あけましておめでとうございます!

さて、わたしたちの身の周りには、たくさんの樹木にまつわるお話がありますね。

現在の代表的なものは、「The Giving Tree :邦題 おおきな木」でしょうか。1964年(上原理事長の生まれ年)に発表された作品ですが、今でもベストセラーの絵本です。

日本でも、佐野洋子さんの「おぼえていろよ おおきな木」という絵本があります。

樹木のおはなし

いずれも、1本の木と主人公とのつながりを描いた作品です。

でも、これらは同時に、私たち人間と樹木、森林、自然とのつながり、関係性を描いた作品であるともいえます。

今年は、ぜひ自分自身の樹木とのおはなしを作ってみませんか?

今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

森林と人間の健康を考える国際会議が台湾で開催されました

2017-12-01

森林と人間の健康を考える国際会議、「森林療癒 國際研討會 2017 International Conference of Forest Human Health and Well-being 2017」が、2017年11月26日(日)~27日(月)に、台北市にある台湾の林務局の国際会議場で開催されました。会議の執行は、台湾森林保健学会です。

会議には、日本森林保健学会の上原 巌理事長が参加し、基調講演、パネルディスカッション、そして、森林でのワークショップも行いました。
会場には、連日、200余名の参加者が集い、とても盛況で、フロアからの質疑応答も連日活発でした。

会議翌日の28日(火)には、台湾国立の東眼山森林レクリエーションに出かけ、森でのひとときも過ごしました。

連日、台湾らしい、あたたかな国際会議でした。
台湾のみなさま、ありがとうございました!
今後も、森林と人間の健康を考える輪が広がっていくことを願っています。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

静かに森で過ごすということ(今月のひとこと:12月)

2017-12-01

森林浴、森林療法が、いまやアジアだけではなく、ヨーロッパや北アメリカ、オセアニアの国々にも広がりつつあります。また、同時に様々なビジネスも生まれています。

森林浴、森林療法での歩くコースや、レクリエーション・プログラムが作られたり、モニターツアーなども各地で企画されたりしています。けれども、それらの内容は、意外なほどよく似てもいます。そして、「うちの村ならではの森林浴、森林療法を・・・」というスローガンを持つところまでもが酷似しています(笑)。「森林、森林・・・」「療法、療法・・・」「セラピー、セラピー、・・・」と、その流行、ブーム自体がストレスにもなりえるほどです。

でも、よく考えてみましょう。森での過ごし方は、そうしたブームによって決められ、推し進められるものでしょうか?森の中で大勢のツアー客で賑わうことは楽しく、それも良いことかも知れませんが、喧騒の中で聞こえなくなるもの、見えなくなる大切なものがあります。

静けさ。それは、森の恵みの中で、森の清澄な空気と同じくらいに大切なものです。静かに森で過ごすこと。それは、森林での保健活動の基盤であり、根幹でさえあります。静かな森の中で、自分の体を横たえ、自分の内なる生と、森林の声に耳を澄ますこと。とても素朴で、お金もかからない、この静かな森での時間が私たちをどれだけ健やかにしてくれることでしょう。

師走の喧騒をはなれ、森の中の静けさの中にも身を置いてみましょう。

2017年も大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます!

都会の喧騒を離れ、静かな森の中で過ごしてみましょう。

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