新着情報:今月のひとこと 一覧
積み重ねることの大切さ
本年度も、研究助成を受けて、各地での森林療法のワークショップをおこなっております。
先日は、九州の山林にも出かけ、初日は地域のNPOと社会福祉施設の方々と一緒に作業活動を、二日目はその職員のみなさまを対象とした研修会をおこないました。
同施設が山林での活動を始めたのは約20年前。それから何年間も試行錯誤を繰り返し、いまでは作業や活動がペースに乗り、一人一人の方々の個性もそれに伴ってさらに表出するようになりました。また、職員対象の研修会も各地でおこなっていますが、ちょっとした工夫で、作業活動はサクサクとはかどります。こちらの活動は30年以上取り組んでいるところです。
いずれにしても、積み重ねの賜物です。長年取り組んでこそ開花するものがあるのです。
本学会も引き続き、様々な挑戦を積み重ねていきたいと思っています。
フランス、台湾からのインターンの方も参加しての森林作業。
70年生のヒノキの間伐丸太を搬出しました
食事の大切さ
コロナ禍も落ち着き、大学での講義、実習も平常に戻って、演習林での宿泊実習も通常通りにおこなわれるようになりました。そこで、再認識したのが、山での食事の大切さです。
コロナ禍での実習では、給食業者の方に来林していただくことができず、毎食同じメニューの仕出し弁当や、コンビニ弁当での食事でした。しかも、食べ盛りの学生によっては、あっという間になくなってしまう分量です。けれども、その量の少なさもさることながら、冷たいお弁当を3食いただくことの弊害は、それも9泊10日などの長丁場となると、健康面にも良くないことです。体も活性化できず、気分的にも籠城をしているような暗い心持ちになりがちでした。「食べられるだけでも幸せ」との考え方ももちろんありますが、真夏でも冷たい雨天下での実習日が続いたりすると、心身ともに冷えこんでしまうこともままあるのです。
山では、食べ物がおいしく感じるといいますね。様々なおいしさがありますが、そのおいしさはやはり手づくりのあたたかい食事です。
学生たちは毎食よく食べ、もちろん、実習も、そして宿舎の清掃もよくやりました。
毎食の残飯はゼロ。
食事は生活の基本ですね。そのことを森林での実習でも再認識いたしました。
(上原 記)
新年度が始まります!2024年度もどうぞよろしくお願いいたします
先日、海外からのお客様を明治神宮にご案内いたしました。
100年前の人工植栽による神宮の杜が、いまでは自然林と見まがうばかりの威容となっており、みなさん感心しておられました。
※ある国のウェブサイトでは、「都内唯一の原生林」と紹介されていたそうです。
新年度スタートの今月から、各地の森林、里山、放置林、森林公園に順次おうかがいたします。また、学校、社会福祉施設、病院、官公庁などにもあわせておじゃまする予定です。
7月6日(土)、7日(日)には、筑波大学を会場に学術総会が開催されます。
本年度も森林と人間の健康を考えてまいります。
皆様方からのリクエストも常時受け付けております。
2024年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。
日本森林保健学会 事務局一同
森林と福祉 森福の連携がはじまっています
福岡県は八女市の山林に出かけてきました。
八女市は「八女茶」でも名高いところですね。
今回は、地元の社会福祉施設の方々との森林療法をおこないました。
まずは放置された林間に入っての整備作業をおこない、焚き木を集めます。これは作業療法になります。また、その焚き木は、福祉施設のボイラーに使います。次に整備された林床でお茶の葉を見つけたり、ヤブツバキの花芽の香りをかいだり、落ち葉を集めて、落ち葉のベッドを作ったりして楽しみました。これらすべてが森林療法になるのです。
農業と福祉がコラボレーションした「農福連携」という言葉がありますね。
森林と福祉がむすびついた「森福連携」もこれから各地で広がっていくことでしょう。
本学会では、森林と福祉の実践研究にも引き続き取り組んでまいります。
寒中お見舞い申し上げます 森林と樹木のワークショップ
暦は2月に入りました。
みなさまいかがお過ごしでしょうか?
長野県大町市に、講演とワークショップで出かけてまいりました。
当日、会場には、地元大町市の山林から、ヒノキ、サワラ、アカマツの枝葉も運ばれ、樹木の香りを抽出したり、KJ法を使ってのワークショップをおこなったり、地域の森林と人間との関係を再考するひとときを過ごしました。
みなさん、地域の森林、樹林に出かけていますか?
どの森林、樹木もみなさまの訪問を待っています!
立春の佳き日、ぜひ出会いに出かけましょう。