新着情報:今月のひとこと 一覧
身のまわりの食べものと樹木
9月になりました。ひときわ暑かった今年の夏もようやく終わり、秋の陽ざしや、秋の風が吹くようになりましたね。
食欲の秋に先立って、今回は身のまわりのたべものと樹木についてです。
下の写真では、和菓子の中にナンテンの葉が入っています。
葉に抗菌作用があることから、古くからナンテンの葉は防腐に使われてきていますね。
次に梅干しです。
シソの葉で漬けた、典型的な梅干しです。
ウメはバラ科の樹木です。
お茶は、ツバキ科の樹木の葉です。
やはり樹木の利用なのですね。
この秋は、コロナ対策もふくめ、食の分野でも樹木と関わっていきたいですね。
長雨は、樹木にどんな影響を与えるか?
暑中お見舞い申し上げます。
とは言え、今年は梅雨からの長雨となっていますね。
植物、樹木にとって、水は欠かせないものです。
雨の日が続いていますが、これだけ絶えず雨が降れば、樹木はよく育つのでしょうか?
答えは、NOです。
雨が続くということは、水分供給が絶えないということでもあり、土の中にも水がたまり、空気が少なくなるので、樹木は根呼吸がしづらくなります。つまり、「水分過多」を引き起こします。水は潤沢にあるものの、水を吸い上げにくいというこの状態のことを「生理的吸水困難」といいます。まさに、「過ぎたるは及ばざるがごとし」なのですね。
私たち人間も、いくらおいしい料理や飲み物があっても、次から次へと絶えず出てくれば、消化することはできません。
また、雨のお天気が続くと、太陽光を浴びることができないため、光合成が活発に行われないため、病虫害にもかかりやすくなります。
カラッと晴れ上がる夏の日が、植物にも、私たち人間にとっても必要なのですね。
上原 巌理事長が、第65回 森林技術賞を受賞しました!
この度、当学会の上原 巌理事長が、第65回 森林技術賞を受賞しました。
森林技術賞は、森林技術の向上や広い普及に貢献し、林業、木材利用を含む森林に関する科学技術の振興での功績に日本森林技術協会より授与される賞です。
今回、上原理事長は、地域の森林を活用した森林療法の先駆的研究と普及活動によって受賞しました。
1999年の日本林学会で上原理事長が提唱して以来、森林療法はForest Therapy(英語)、森林療癒(中国語)、aldtherapie(ドイツ語)として、世界に広がっています。著作も数カ国で翻訳されました。
現在も世界的にコロナ渦での生活が強いられておりますが、当学会は、森林と人間の関係についての研究を変わらずに行ってまいります。
引き続きのご支援、ご参加をどうぞよろしくお願い申し上げます。
最良のコミュニケ―ション 待つこと
新型コロナウイルスへの対策から、全世界的にテレワーク、遠隔会議、Webパーティーなどが行われるようになりましたね。会議にしても、飲み会にしても、画面を見ながらのコミュニケーションはオンタイムの感覚は味わえますね。しかしながら、そのコミュニケーションはやはりパソコンやスマホ上での可及的なものです。
スカイプやズームなどの便利な道具ができる前は、電話が遠隔での主なコミュニケーションでした。相手の顔は見えず、声と会話による時間です。そして、その電話ができる前は、電信、電報があり、その前は手紙がずっと長い間、私たちの遠隔のコミュニケーションでした。
でも仮に、もしもその電話も、手紙までもが使えなくなってしまったら?たとえば、大きな災害が発生した時などは、現在でもその状況に陥ることがあります。その時はどうしたらよいのでしょうか?
その場合の最良のコミュニケーションは「待つ」ことです。
この写真は、世田谷の街路のエノキです。
伐採され、その切り株の上にはアスファルトが敷かれました。
けれども、このエノキは生きており、切り株から萌芽し、アスファルトを突き破ってふたたび新梢、新葉を出しました。このエノキはまた地上に出られることをずっと待っていたのですね。
自然界の樹木、植物は言葉のないコミュニケーション、non-verbal communicationをその誕生から行ってきました。朝から夜までの日周をはじめ、春夏秋冬の季節に至るまで、植物は無言で日々を暮らし、好機や適期を待っています。たとえ言葉は届かなくても、相手をひたすら待つこと。そんな姿勢も樹木、植物は教えてくれます。
普段と同じ息抜きを!
自粛生活が始まってから一か月が経ちました。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
このような状況下での一番良い過ごし方の一つは、普段と同じ息抜きや気分転換を、今できる範囲でしてみることですね。
身の周りに樹木や木立ちはありますか?
ソーシャル・ディスタンスを十分にとり、いつもの息抜きをしてみましょう!