新着情報:今月のひとこと 一覧
樹木も人間も、生きるペースはそれぞれです
これは2本のケヤキです。
同じ場所に、同じ年に植栽されました。
けれども、芽吹きや開葉の様子が異なっていますね。
同じ場所でも、なぜこのようなことが起きるのでしょうか?
それは、それぞれのケヤキの持つ遺伝性です。
一本一本の木は、芽吹きも落葉もそれぞれの体内時計を持っているのです。
個別にそれぞれのペース、リズムを持っていることは私たち人間も同じですね。
新たな年度、2021年度(令和3年度)が始まりましたが、自分のペースはそれぞれ異なります。
自分のペースとリズムで過ごしてまいりましょう。
春先の踏査
3月に入り、陽光が一段とあたたかく感じられるようになりました。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
長野県のある市町村の議会からリクエストがあり、当地のアカマツ・コナラ林に出かけてきました。
信州では木々の芽吹きはまだまだ先で、消雪期のいまは、見通しも良く、実は1年の中でも歩きやすい時期なのです!
葉は出ていなくても、落葉や樹皮から、様々な樹木の種類がわかります。
また、薬用樹木や食べられるものなども見つけることができるのです。
今年は、この森にもおじゃまし、林産物をはじめ、子どもたちの活動のプログラムを考える予定です。
みなさんのおすまいの場所の森林でも、なにかリクエストやご要望がありましたら、どうぞご一報ください!
引き続きのコロナ禍での生活のおり、どうかくれぐれもお体をご自愛ください。
理事長 上原 巌
魔法の水
欧米の童話や、日本の昔話では、木のウロ(穴)に溜まった水が、ある効力をもった魔法の水として登場することがあります。
たとえば、「森の奥の大木の二又にある水には若返りの効果がある」「山の木のウロの水で顔を洗ったら、おじいさんのこぶがとれた」などの出来事が登場することがありますね。
でも、実際にはどうでしょう。木のウロに雨水が溜まっているのを見かけることはありますが、そこにはボウフラがすんでいたり、茶色く濁っていたり、お話の魔法の水とはちょっと異なるようですね。
けれども、冬のこの時期の木の根元に水が溜まっているのを見かけることがあったら、一度じっくりと眺めてみてください。真冬では、意外に澄んだ水が溜まっているのを見ることができるでしょう。小さな池のように、そこには小さな生態系が存在していることを眺めることができることと思います。
あけましておめでとうございます
あけましておめでとうございます
2021年は、雪の新年となりましたね。
これは、信州・善光寺の300年生のケヤキ林。文字通り、数百年の風雪に耐え、いまなお枝葉を伸ばしています。
自然界、人間界、ともに大きなうねりや歪みが時に発生しますが、このケヤキのように、逞しく生きていきたいものです。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
日本森林保健学会 理事会・事務局 一同
落ち葉のお歳暮
今年も師走の時節となりました。
いつしか樹木は葉を落とし、山の森には落ち葉がたっぷりと積もっています。
様々な種類の落ち葉の中を歩くと、豊かな気持ちになります。
また、その感触も音もとても心地よいものです。
お金をかけずに豊かな気持ちが味わえるのは、最高ですね。
そして、この落ち葉はやがて土に還り、ふたたび樹木に吸収される栄養分、恵みとなります。いわば落ち葉の輪廻転生となるわけです。
2020年は、全世界がすっかりコロナ一色の1年になってしまいましたが、本年も大変お世話になりました。
来年2021年もどうぞよろしくお願い申し上げます!