新着情報:今月のひとこと 一覧
残暑お見舞い申し上げます
相変わらず、厳しい暑さが続いていますね。
今年はさらにこの時期に来て、コロナ陽性者の数が再び増加しているようです。
みなさまどうかくれぐれもお大事にお過ごしください。
夏真っ盛りの今回は、アート作品についてです。
みなさま、ゲルハルト・リヒター(Gerhard Richter 1932~)と言う芸術家の名まえを聞いたことはありますか?
リヒターはドイツ生まれ。今年で90歳になりますが、まだまだ精力的に活躍しているアーティストです。その展覧会が東京国立近代美術館で開催されており、夏日の昼下がりに出かけてきました。
リヒターは様々な芸術表現に取り組んでいますが、その中に写真を絵画にした作品群があります。今回の会場では、森林を題材にした作品もありました。なぜ生の森林を写生するのではなく、あえて写真から描くのか?おそらくリヒターにとって、森林は一つのシンボル、象徴、あらわれなのでしょう。でも、それは私たち一人一人にとっても同じかも知れません。日頃、私たちは森林を実物、事物としてよりも、イメージとしてとらえることの方が多いのではないでしょうか?
同美術館には、展望コーナーもあり、隣接する皇居とお堀をよく眺望できます。
美術館の窓から眺める風景も一つの作品に見えますね。
ゲルハルト・リヒター展は、10月2日(日)まで開催されています。
東京国立近代美術館の展望コーナーからの眺め
風景もまた「鑑賞」です。
暑中お見舞い申し上げます IUFRO:ユフロ をご存じですか?
毎日暑い日が続いていますね。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?
さて、今回は、国際学会のご紹介です。
みなさん、IUFRO:ユフロという名称を聞いたことはありますか?
IUFROとは、The International Union of Forest Research Organizations の略記で、国際森林研究機関連合のことです。国際森林学会と訳されることもあります。
本学会、日本森林保健学会は、森林と人間との健康について研究、考究をする団体ですが、今年のIUFROにおける研究発表大会の筆頭テーマは、なんとForests and Human Health、私どもと同じテーマなのです!このことからも、いまや国際的にも、森林と人間の健康の関係性が着目され、同時にその需要も高まっていることがうかがえますね。そうです、私たちが日頃考え、取り組んでいるテーマは、そのまま世界共通の研究テーマでもあるのです。
みなさまもぜひ国際発表をされてみてはいかがでしょうか?
この夏は、世界的視野で考える時間も過ごしてみましょう。
樹木の葉の魅力
これは、和食に添えられたイロハモミジの葉。
モミジなどの葉に着目した、徳島県上勝町の「葉っぱビジネス」はことに有名ですね。
たしかに、和食にカエデの葉は似合います。
でも、なぜ樹木の葉が料理の添え物に合うのでしょうか?
ずばりその答えは、葉自体が持つデザインです。
自然の造形は、余計なものがなく、シンプルで力強い。
まさに和食にぴったりの脇役なのです。
けれども、樹木の葉にはまだまだ別の可能性もあります。
用材や効能だけでなく、樹木の葉の魅力をさまざまな角度から見つめてみましょう。
森林浴の効果に気持ちや性格は影響するか?
今年の連休、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
林間を爽やかな風が吹き抜ける、いい季節になりましたね。
この連休、各地で森林浴を楽しまれる方も多いことでしょう。
さて、その森林浴。
現在では、国際的にも様々な研究がされています。
森林浴をすると、日常的に健康になり、日常的にハッピーでいられる。
そうした研究結果が数多く得られています。
もちろん森林浴は、私たちの心身に健康をもたらします。
けれども、ここで1点気になることがあります。
それは、森林浴をして健やかになった、健やかな気持ちになったという、その効果には、基本的にその人の気持ちの持ち方や性格も影響していることと思われることです。
と言うのも、森林浴に出かける、森林に出かけたいと思う人は、もともと前向きな方、肯定的な方が基本的に多く、生活全般においてもポジティブな傾向があることが考えられるからです。その結果、もとから肯定的に考えるタイプの人は森林浴をしても満足度が高く、幸福感を肯定的に評価するといったデータが得られているのかも知れません。
みなさんご自身はいかがでしょうか?
ぜひ森林浴なんて胡散臭い、森林になど出かけるなどまっぴらごめん、という方とも、この連休は森林に出かける機会が持てればいいですね。
森林浴の効果に、その人の性格は影響するでしょうか?
雪は豊作の源
令和4年度、2022年度が始まりました。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?
ここは、信州の山寺の境内。
なごり雪が残っていますね。
この雪はまもなくとけてしまいますが、この雪は一体どこにいくのでしょう?
はい、もちろん水になり、地下にしみこんでいきます。
森林の土中にとけこんだ水はゆっくりと時間をかけて流れていく性質があります。
そのため、自然の山から流れ出る水は、いつでも変わらない量が保たれているのです。
けれども、やはり雪が多かった時は、里に流れ出る水の量がいくぶん多くなります。
大雪の年は、里の田畑を潤してくれる水が増すのですね。
雪から水への変化だけでなく、ものごとにはすべて流れ、流転があります。
今年度はどんな流れになるでしょうか?
令和4年度 2022年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。
日本森林保健学会 事務局一同