NPO法人日本森林保健学会 > information

新着情報:information 一覧

樹林の整備(今月のひとこと:12月)

2018-12-01

先日、東京都内のカトリック系の学校の校長先生より、構内の樹林の整備をお願いしたいとの依頼があり、出かけてきました。戦後まもなく、戦災孤児を受け入れる施設としてつくられたのが前身の学校です。

構内には、植栽木と一緒に、鳥や風などによって種子が運ばれて育った自然樹木も数多く生長していました。また、今年の台風の影響によって、幹折れや枝折れなどもあちこちに見られます。ご相談の結果、これらの樹林、木立を今後整備していくことになりました。

学校、学び舎の周囲の環境として、樹林があることはとても好ましいことですね。

子どもたちの教育に、樹木、森林はどのような効果や作用をもたらすのでしょうか?

それは子どもたちの成長していく姿からうかがえることでしょう。

台湾での研修会(今月のひとこと:11月)

2018-11-05

上原巌理事長が、さる10月26日(金)~28日(日)まで、台湾に出かけ、台湾森林保健学会との共催で、研修会を行いました。

場所は、国立台湾大学の渓頭演習林。
大学の演習林ですが、台湾でも有数の人気スポットで、年間200万人以上もの来訪客のある森林です。

今回は、森林療法の台湾における可能性について講演を行ったあと、森林に出かけ、
(1)森の中の音
(2)森の中の水
(3)森の中の植物
(4)森の中の地形
などを関連づけ、私たちの健康と森林とのつながりを実感するワークショップを行いました。

台湾と日本とのつながりは強く、また台湾と日本は似たところが沢山あります!
今後も、台湾と日本が森林を通して友好がさらに深まることを期待しています。

今月のひとこと11月

放置竹林(今月のひとこと:10月)

2018-10-02

20181001_001全国に、植林後に適切な手入れされずに放棄された「放置林」がありますが、「放置竹林」も各地に存在します。これらの竹林は、もともと急傾斜地などに土壌流亡防止の目的で植えられた竹林がほとんどですが、その密度が管理されることなく放置された結果、いつの間にか竹の根茎が繁茂し、スギ、ヒノキ、あるいはナラやサクラなどの樹木を地中で締め付ける場所も出てきます。いわば負の遺産化となってしまった竹林です。

けれども、竹林、竹は、私たちの暮らしに様々な恩恵をもたらす存在であることに変わりありません。

お隣の台湾では、竹のコップ、お箸、スプーンなどはもとより、歯ブラシやベルトのバックルなども竹で製作しています。

かのニュートンは、電球の発明時にフィラメントに京都産の竹を試していますし、変わったところでは、かつては竹の入れ歯がありました。
竹は優秀な炭や竹酢液、そしてもちろんタケノコも生産します。

20181001_002

何事にも陰陽があるように、竹をはじめ、様々なものの善と悪、長所と短所、陰と陽、プラスとマイナス、表と裏を余裕をもって考えていきたいものですね。

ミャンマーの森林保全と薬用植物の生産(今月のひとこと:9月)

2018-09-03

8月の下旬、ミャンマーに国際協力の仕事で出かけてきました。
ミャンマーは、ビルマと呼ばれていたところですね。
「ビルマの竪琴」を連想される方も数多いことでしょう。
近年では、アウンサンスーチーさんの活動も有名です。

今回のミャンマー訪問では、森林保全と薬用植物の生産がテーマでした。
本学会の趣旨とも重なりますね。

様々な現地の薬用植物。日本との共通種ももちろんあります。
様々な現地の薬用植物。日本との共通種ももちろんあります。

植林地の林床にみられる薬用植物。現地の方でも利用方法がわからないものがあるそうです。
植林地の林床にみられる薬用植物。現地の方でも利用方法がわからないものがあるそうです。

また、木材は薪としても貴重な資源。
枝や端材にいたるまで、利用されています。

伐採木を運搬する車。
伐採木を運搬する車。

今回は、カイン州パーン市にある、薬用植物資源センターで講演も行いました。
森林を保全しながら、いかに薬用植物を生産し、供給、流通していくかが、現在のミャンマーの大きなテーマです。

今月のひとこと(9月)

森林を中心とした保健休養のこころみが、国境を越え、その国々の様々な形で実っていくことを願っています。

(上原 記)

森林の気温緩和作用(今月のひとこと:8月)

2018-08-03

今月のひとこと(8月)今年の厳しい残暑のお見舞いを申し上げます。
また、本年各地での水害、土砂災害のお見舞いを重ねて申し上げます。

8月に入っても、連日の猛暑が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

この夏の時期、涼しい森へ、と言っても、都市部からその森林に向かうまでの道のりが厳しい暑さですね。
今年は気温30℃後半の日が続いています。

先日、都市部で気温39℃の日。東京・奥多摩にある大学演習林に行き、ふと林道脇の気温計を見てみると、気温はなんと28℃。約10℃も涼しいことがうかがえました。

「夏は涼しく、冬はあたたかく」の言葉通りの、森林の気温緩和作用ですね。
今年は、ぜひ気温計を持参して、森に出かけてみましょう!

Copyright(C)2012-2024 The Society of Forest Amenity and Human Health Promotion In Japan, All Rights Reserved.