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世界の森林は、世界の人をつなぐ
日本では新しい年度が始まりましたね。
本年度も当学会をどうぞよろしくお願い申し上げます。
3月下旬、お隣の韓国の羅州市にて、森林療法の研修会をおこなってまいりました。
韓国山林庁のある大田市ともオンラインでむすび、中継されました。
ご参加された皆様方は終始、とてもご熱心でした。
また、その翌週はカナダ・ケベック州、またスイスから9名のお客様がご来訪されました。森林療法について1時間半の講義を英語でおこないましたが、フランス語圏の方が多く、わたしの英語はさらにフランス語に通訳されました。
海外からのお客様は珍しいことではありませんが、地球の裏側からはるばる東洋の日本までお越しいただいたことに、本当に胸が熱くなりました。
これらの研修会を通して感じたことは、「世界の森林は、世界の人をつなぐ」ということです。芸術や科学の分野ももちろん世界をつなぎますが、「森林でつながる人間関係」もありますね!
本年度も世界各地の方々とさらに交流の輪を広げていきたいと思っています。
(上原 記)
節目には植物 これも日本文化です
いままさに卒業式シーズン。
日本では、桜の花が卒業式にも、そして入学式にも、象徴的に使われますね。
散り行く桜と開花の桜です。
日本ではちょうどこの時期が「年度」「学期」の変わり目にあたるので、桜はその両方のシンボルになるわけです。
でも、この季節の花や植物を用いるのは春だけではありません。夏や秋、冬でさえも、植物を用います。夏の朝顔、秋のすすき、冬の門松。
この伝統文化はこれからも伝承していきたいものですね。
そして、卒業生のみなさん、晴れの門出おめでとうございます!
喜寿は青春です
まもなく立春。寒い日もありましたが、もう春ですね。
さて、この度、本学会会員の桐原 肇さまより、御本をご恵与いただきました。
桐原様は、信州安曇野のお生まれで、現在は大阪にお住まいです。以前にも2冊のご著書を学会にご寄贈いただいております。
桐原様は75歳から全国の街道を歩き始め、喜寿の77歳で4000kmに到達されたそうです。南は鹿児島から、北は北海道までの8つの街道と道中をのべ161日かけて603万歩、4162.7㎞歩かれた記録が今回のご出版です。
内容は、日付ごとに天候、気温、場所、そして桐原さんの思いが書かれ、まさに布石を集めた重みのある一冊になっています。
副題は、「喜寿の青春賦」。はい、喜寿は青春ですね。桐原様、素敵な出版をありがとうございました!
「街道歩き4000km」 桐原 肇 著 出版:澪標(みおつくし)2023年1月発行
出版のお知らせ
この度、「ぎざぎざ くるくる 葉っぱのカタチ」(農文協)という絵本を出版いたしました。
2年前に東京農業大学の食と農の博物館で開催した「自然の中の数学 展」の内容の一部をまとめたものです。
出版は、「見つけた! 自然のかたち シリーズ」の1冊目で、今後は、
「まんまる つんつん 木のカタチ」
「ひらひら ふさふさ 花のカタチ」
の2冊が順次発刊となります。
対象は、九九を習い始めた小学2年生以上ですが、もちろん幼児や大人でも楽しめます。
どうぞご高覧ください!
(上原)
風紋 自然の言葉
明けましておめでとうございます
さて、これは、何の写真でしょう?
雪であることはわかりますが、それが何なのでしょうね?
はい、これは、雪面にできた風紋、風の紋様です。
白い雪の上にできる造形で、抽象芸術のようにも見えますね。
風紋は、その時の雪質や大気の状態をはじめ、風向、風力によっても、異なった模様ができます。
いわば、自然の言葉なのです。
一見すると、ただ白いだけの無言の世界に見えていても、
そこには様々な言葉やつぶやき、メッセージが込められているのですね。
今年もこのような自然の言葉、メッセージを受け取れるような感性を育てていきたいものです。
2023年、令和5年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
日本森林保健学会 事務局 一同