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学会誌ができました!(今月のひとこと:11月)
秋冷の候、皆様方におかれましては、いかがお過ごしでしょうか?
今年も霜月の時節になりました。
日本森林保健学会の学会誌「森林保健研究」の第1号が発刊のはこびとなりました。
これもひとえに、みなさまかたのあたたかなご支援のおかげです。
「森林保健研究」には、日本語だけでなく、英語、ドイツ語、中国語でも投稿ができます。
まだ第一歩。
小冊子ではありますが、この創刊号がやがて大きな森林となる、最初の芽生え、萌芽となることを期待しています。
みなさまからの玉稿を編集委員会一同、心よりお待ちしております。
各地での森林の体験会(今月のひとこと:10月)
台風の襲来の多かった今年も、いつの間にか秋が訪れ、各地で秋の森林体験会が開かれるようになりました。
「体験会」といっても、大上段にふりかぶるのではなく、自分の暮らす地域の森林に足を踏み入れてみることも体験会です。
例えば、自宅の身近なところにある森林にはどんな樹木があるのか、またそれらの樹木にはどんな効能があるのかを調べたり、森林の中で食事を作ったり、お弁当を食べたり、また手入れをすることも、どれもみな体験会です。
森の中での音楽会などもあります。
催しの計画がない場合には、みなさんご自身で企画、実行されてみてはいかがでしょか?
芸術の秋の森(今月のひとこと:9月)
東京・上野の森にある東京都美術館で開催の「木々との対話」展に出掛けてきました。
会場では、クスノキやスギなどをはじめ、様々な樹木、木材を使った作品が展示されています。
この企画展では、美術館では珍しく写真撮影可のスペースが多く、教材研究も出来ました。
手で加工できるだけでなく、様々な木目の表情を持つ木材は、芸術の最高素材の一つですね。
館外には、東京大空襲の火災を受けたイチョウの大木もあり、その存在もまた、メモリアル・アートになっています。
ちなみに、上野公園内には、間伐材を活用した舗道もありました。
「木々との対話」展は、10月2日(日)まで開かれています。
⇒公式サイト:http://90th.tobikan.jp/exhibition.html
上原理事長 中国訪問(今月のひとこと:8月)
残暑お見舞い申し上げます。
7月7日(木)~13日(水)まで、の上原理事長が中国に招かれました。
今回の招聘宛名は、「日本森林保健学会理事長」。
当学会もますます国際的になってきましたね!
中国西南部の貴州省貴陽市で開催された「Eco Forum Global Annual Conference Guiyang 2016」での貴重報告、パネルディスカッションと、北京市で開催された研修会での基調講演、ワークショップが行われました。
中国では、ここ最近、急ピッチで都市部近郊の植林、森林造成がすすみ、それと並行して森林を活用した保健休養のこころみも行われてきています。
上原理事長は、日本における森林の保健休養の各事例と、今後の中国における可能性について3時間熱く説明をされてきたそうです。
当学会からは、学会出版の「回復の森」(川辺書林)が、2013年に台湾で中国語に翻訳され、出版されています。
来年も中国での研修会が予定されています。副理事長の松橋和彦先生は、中国留学のご経験があり、漢方、東洋医学に精通されていらっしゃる医師です。
中国との提携をはじめ、今後さらに国際的な舞台での活動も増えるものと思われます。
実りのある夏になりました。
古都を訪ねて(今月のひとこと:7月)
先日、古都・奈良を訪ねてきました。
奈良は、中学時代の修学旅行で訪ねて以来、大好きな古都の一つです。なかでも、奈良公園、猿沢池などのある興福寺周辺はお気に入りの場所です。
今のようなチェーンソーや加工機械のなかった昔、当時の匠の方々は、創意、工夫と腕の技術で、見事な造形を創造しています。高い塔や伽藍を形作っているのは、当時のヒノキなどの大木から切り出した木材です。遠い昔には、これらの大径材を生むことのできるような、どんな巨木の聳える森林があったのでしょうか?
石垣では、アカメガシワ、ナンテンハゼなどの天然更新の樹木を見つけることもできます。
そして、奈良といえば、クズ(葛)は大切な存在です。葛餅、葛湯は、奈良の特産ですね。
クズは、葛根湯などの漢方薬の原料にもなります。
古都を訪ねても、その建物や植物から、人間と森林とのかかわり、そして相互の健康について思いをはせることができますね。