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新着情報:今月のひとこと 一覧

喜寿は青春です

2023-02-01

まもなく立春。寒い日もありましたが、もう春ですね。

さて、この度、本学会会員の桐原 肇さまより、御本をご恵与いただきました。

桐原様は、信州安曇野のお生まれで、現在は大阪にお住まいです。以前にも2冊のご著書を学会にご寄贈いただいております。
 
桐原様は75歳から全国の街道を歩き始め、喜寿の77歳で4000kmに到達されたそうです。南は鹿児島から、北は北海道までの8つの街道と道中をのべ161日かけて603万歩、4162.7㎞歩かれた記録が今回のご出版です。

内容は、日付ごとに天候、気温、場所、そして桐原さんの思いが書かれ、まさに布石を集めた重みのある一冊になっています。

副題は、「喜寿の青春賦」。はい、喜寿は青春ですね。桐原様、素敵な出版をありがとうございました! 

街道歩き4000km
「街道歩き4000km」 桐原 肇 著 出版:澪標(みおつくし)2023年1月発行 

風紋 自然の言葉

2023-01-01

明けましておめでとうございます

風紋 自然の言葉(今月のひとこと)

さて、これは、何の写真でしょう?
雪であることはわかりますが、それが何なのでしょうね?

はい、これは、雪面にできた風紋、風の紋様です。
白い雪の上にできる造形で、抽象芸術のようにも見えますね。
風紋は、その時の雪質や大気の状態をはじめ、風向、風力によっても、異なった模様ができます。
いわば、自然の言葉なのです。
一見すると、ただ白いだけの無言の世界に見えていても、
そこには様々な言葉やつぶやき、メッセージが込められているのですね。

今年もこのような自然の言葉、メッセージを受け取れるような感性を育てていきたいものです。

2023年、令和5年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

日本森林保健学会 事務局 一同

子ども+森林=活気&歓声

2022-12-01

今年も北から南まで、各地の森林に出かけてきましたが、一番心が躍ったのは、子どもたちと一緒に森林に出かけた時です。

現在、各地の森林で子どもを対象とした体験教室や体験会がおこなわれていますね。都市近郊の山林でも都市部の幼稚園や小学生を招き入れ、様々な体験会を実施されています。

体験会では、急な山道を登り、急斜面の林地を歩き、間伐作業などの木の伐倒を目の当たりに見学したり、丸太を伐ってコースターを作ったり、と森林での時間を過ごしていくのですが、若い筍のように瑞々しい感性を持った子どもたちには、その森林でのひとときのすべてが新鮮な冒険タイムになるようです。歓声や笑い声、驚嘆の声などが常に林間にこだまし、いつもは静まりかえっている森林も子どもたちが訪れる日はにわかに賑やかになります。

そして活気づくのは、森林の雰囲気だけではありません。子どもたちが来ると、普段は沈鬱な放置林であっても、元気さをあたかも取り戻すようにうかがえます。はい、子どもたちは森林をよみがえらす使者でもあるのですね!

まもなくクリスマス。そのクリスマスツリーは、キリスト教よりもずっと古く、ゲルマンの人々が冬至の頃、森の中からモミの木を摘んできたことに由来しているともいわれます。

年末の静かな森。子どもたちと出かけてみてはいかがでしょうか?

本年も大変お世話になりました。どうぞ良いお年をお迎えください!

今月のひとこと
こどもたちが山林にくると、林間はにわかに賑やかになりますね!

地域病院、社会福祉施設、学校などでの森林療法

2022-11-03

日本森林保健学会では、本年度も委託研究をおこなっています。

2022年度は、地域病院や社会福祉施設、学校での森林療法の実践とその森林環境の把握、また人材養成などに取り組んでいます。特に人材養成では、医療、福祉、教育のそれぞれの専門職の方々にご理解をいただき、地域の森林を活用にも取り組んでいきます。

けれども、これらのことは実は真新しいことではなく、われわれ人類が太古の昔から営々と行ってきたことでもあるのですね。野生動物も体調が悪い時、病気やケガの際には、森林の中でじっと過ごす生きものが多くいます。私たち人間もそのように過ごしていた時があったことでしょう。

もし当方の病院、社会福祉施設、学会などで、ぜひ森林療法をおこなってみたい、おこなっていきたいというご希望がありましたら、どうぞお気軽に学会事務局あてにご連絡ください!

今月のひとこと

東京郊外の病院裏の放置林を整備した作った休憩空間です。
今後は作業療法や休憩・療養・リハビリテーション空間として、この森林が活用されていきます。

建築学科の学生さんとのコラボレーション

2022-10-01

森林の大切な働きの一つに木材、林産物の生産があります。私たちの住居をはじめ、家具、紙なども、森林の樹木から作られていますね。

その住居や建物の建築資材として日頃から木材に親しまれている建築学科の学生さんが、この度、大学の演習林を訪ねられ、森林で一日過ごす体験をされました。

今月のひとこと

大学演習林(東京農大)を訪ねられた早大建築学科のみなさん

今回ご参加されたのは、早稲田大学創造理工学部建築学科の院生、学生さんです。演習林でご案内したのは、約50年生のスギ、ヒノキ林でしたが、林間の風景をはじめ、みなさんとても喜ばれていました。樹木の高さや太さをはじめ、密度を測定したり、樹冠の様子を図に描いたり、そして最後には、一本ヒノキを間伐する作業もおこないました。伐採をしている時から、ヒノキからは強い芳香が発散され、「いい香り―」とみなさん歓声をあげられていました。丸太にしたあと、一人ずつコースターを作り、お土産に持ち帰られました。

「法隆寺の木は、森林で立っていた時と同じ方角で建てられている」
「木材になったあとも、木は生き続ける」
「木目には心理的な効果がある」

建築学の観点からも森林、樹木、木材の魅力と可能性はさらに広がっていきますね。

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