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新着情報:今月のひとこと 一覧

建築学科の学生さんとのコラボレーション

2022-10-01

森林の大切な働きの一つに木材、林産物の生産があります。私たちの住居をはじめ、家具、紙なども、森林の樹木から作られていますね。

その住居や建物の建築資材として日頃から木材に親しまれている建築学科の学生さんが、この度、大学の演習林を訪ねられ、森林で一日過ごす体験をされました。

今月のひとこと

大学演習林(東京農大)を訪ねられた早大建築学科のみなさん

今回ご参加されたのは、早稲田大学創造理工学部建築学科の院生、学生さんです。演習林でご案内したのは、約50年生のスギ、ヒノキ林でしたが、林間の風景をはじめ、みなさんとても喜ばれていました。樹木の高さや太さをはじめ、密度を測定したり、樹冠の様子を図に描いたり、そして最後には、一本ヒノキを間伐する作業もおこないました。伐採をしている時から、ヒノキからは強い芳香が発散され、「いい香り―」とみなさん歓声をあげられていました。丸太にしたあと、一人ずつコースターを作り、お土産に持ち帰られました。

「法隆寺の木は、森林で立っていた時と同じ方角で建てられている」
「木材になったあとも、木は生き続ける」
「木目には心理的な効果がある」

建築学の観点からも森林、樹木、木材の魅力と可能性はさらに広がっていきますね。

気になる若者の森林離れ・・・

2022-09-02

入道雲は去り、空に刷毛で掃いたような秋の雲がみられるようになりましたね。

この秋空のもと、北海道、信州と連続で出前講義に出かけてきました。

北海道では中学校、長野県では高校を訪ね、両校ともに、地域の森林を歩く時間も持てたのですが、いずれの学校の生徒さん共に、日頃はほとんど森林に入らない、そもそも森林にほとんど入ったことがないとのことを聞き、とてもびっくりしました!

日本全国、現在は森林ブーム、森林浴ブームのような気がしているのは都市部だけで、実のところ、豊かな森林のある地域ではさほど森林は需要が高い場所ではないのかも知れません。

今回特に気になったのは、若者の森林離れです。今回お会いした中、高生にたずねてみると、みんなで秘密基地を作ったり、探検ごっこをして遊んだりしたという経験もないとのことでした。こんなに美して広い森林があるのに、一体なぜなのでしょうか?

合わせて訊ねてみると、いずれの生徒さんもスマホゲームは得意とのことでした。もしかしたら、いまの若者にとっての森林はゲーム機の中にあり、現実の森林は圏外の存在になっているのかも知れませんね・・・・。

残暑お見舞い申し上げます

2022-08-01

相変わらず、厳しい暑さが続いていますね。
今年はさらにこの時期に来て、コロナ陽性者の数が再び増加しているようです。
みなさまどうかくれぐれもお大事にお過ごしください。

夏真っ盛りの今回は、アート作品についてです。
みなさま、ゲルハルト・リヒター(Gerhard Richter 1932~)と言う芸術家の名まえを聞いたことはありますか?

リヒターはドイツ生まれ。今年で90歳になりますが、まだまだ精力的に活躍しているアーティストです。その展覧会が東京国立近代美術館で開催されており、夏日の昼下がりに出かけてきました。

リヒターは様々な芸術表現に取り組んでいますが、その中に写真を絵画にした作品群があります。今回の会場では、森林を題材にした作品もありました。なぜ生の森林を写生するのではなく、あえて写真から描くのか?おそらくリヒターにとって、森林は一つのシンボル、象徴、あらわれなのでしょう。でも、それは私たち一人一人にとっても同じかも知れません。日頃、私たちは森林を実物、事物としてよりも、イメージとしてとらえることの方が多いのではないでしょうか?

同美術館には、展望コーナーもあり、隣接する皇居とお堀をよく眺望できます。
美術館の窓から眺める風景も一つの作品に見えますね。

今月のひとこと(2022年8月)
ゲルハルト・リヒター展は、10月2日(日)まで開催されています。

今月のひとこと(2022年8月)
東京国立近代美術館の展望コーナーからの眺め
風景もまた「鑑賞」です。

暑中お見舞い申し上げます IUFRO:ユフロ をご存じですか?

2022-07-01

毎日暑い日が続いていますね。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?

さて、今回は、国際学会のご紹介です。
みなさん、IUFRO:ユフロという名称を聞いたことはありますか?
IUFROとは、The International Union of Forest Research Organizations の略記で、国際森林研究機関連合のことです。国際森林学会と訳されることもあります。

IUFRO
 
本学会、日本森林保健学会は、森林と人間との健康について研究、考究をする団体ですが、今年のIUFROにおける研究発表大会の筆頭テーマは、なんとForests and Human Health、私どもと同じテーマなのです!このことからも、いまや国際的にも、森林と人間の健康の関係性が着目され、同時にその需要も高まっていることがうかがえますね。そうです、私たちが日頃考え、取り組んでいるテーマは、そのまま世界共通の研究テーマでもあるのです。

みなさまもぜひ国際発表をされてみてはいかがでしょうか?

この夏は、世界的視野で考える時間も過ごしてみましょう。

樹木の葉の魅力

2022-06-01

今月のひとこと(2022年6月)

これは、和食に添えられたイロハモミジの葉。
モミジなどの葉に着目した、徳島県上勝町の「葉っぱビジネス」はことに有名ですね。
たしかに、和食にカエデの葉は似合います。
でも、なぜ樹木の葉が料理の添え物に合うのでしょうか?
ずばりその答えは、葉自体が持つデザインです。
自然の造形は、余計なものがなく、シンプルで力強い。
まさに和食にぴったりの脇役なのです。
けれども、樹木の葉にはまだまだ別の可能性もあります。
用材や効能だけでなく、樹木の葉の魅力をさまざまな角度から見つめてみましょう。

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