新着情報:information 一覧
普段と同じ息抜きを!
自粛生活が始まってから一か月が経ちました。
みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
このような状況下での一番良い過ごし方の一つは、普段と同じ息抜きや気分転換を、今できる範囲でしてみることですね。
身の周りに樹木や木立ちはありますか?
ソーシャル・ディスタンスを十分にとり、いつもの息抜きをしてみましょう!
学術総会の中止のお知らせ(4月8日情報更新)
会員の皆さま
日頃より、本学会の活動に多大なるご支援、ご理解を賜り、誠にありがとうございます。
この度、協議のうえ、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」の感染拡大防止を考慮し、学会会員の健康・安全を第一に検討した結果、2020年度6月27日(土)、28日(日)に開催予定の第10回学術総会および会員総会を中止することといたしました。
研究発表やご参加を予定されていた会員の皆さまには、ご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません。どうかご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
本来であれば、会員の皆さまへ通知を発送し、ご連絡をおはかりすることころですが、コロナウイルス対策の現況から、発送と審議のやりとりなどは、状況が安定するまで停止をしたいと思います。ご理解をいたかれば幸いです。
皆さま方におかれましても、どうかくれぐれもお体をご自愛ください。
日本森林保健学会
上原理事長の新刊が出ました!
上原巌理事長の新刊が3月に発刊となりました。
「森林・林業のコロンブスの卵 -造林学研究室のティータイム」(理工図書)です。
どうぞご高覧ください!
目次
はじめに
第1章 挿し木の新たな可能性 コロンブスの卵のような研究
1-1.挿し木について
1-2.造林学研究室における挿し木研究
1-3.こんなことはどうだろうか? 様々な挿し木手法のこころみ
こころみ その1 芳香水を施用した挿し木苗の養成
こころみ その2 床土に木炭を施用した挿し木苗の養成
こころみ その3 挿し床に木質チップを活用した挿し木苗の養成
こころみ その4 挿し木の難しい樹種へのチャレンジ
第2章 樹木の香りの研究
2-1.森林浴、フィトンチッドという言葉の誕生
2-2.“空気をきれいにする木”
実験の方法
実験の結果は?
それでは、クスノキの香りでは?
クスノキでの実験
さらに他の樹種ではどうだろうか?
2-3.樹木の香りの幅広い可能性
第3章 身近な森林の研究
3-1.間伐と林床の木本植物
3-2.森林・樹木と数学
樹形について
ベクトル
自己組織化
行列:マトリックスを組む現代の森林科学
多次元のマトリックスの可能性
差の検定と相関係数
造林学と数学
林学と数学のロマン
数学の思い出
3-3.森林、樹木の病気
長野県軽井沢町でコブシの落葉病
長野市周辺における松枯れ被害の特徴
長野県北部におけるナラ枯れ被害
3-4.台風による風倒木の調査
調査の方法
現地調査の結果
台風通過9月6日当日の状況の推察
過去の軽井沢町での台風被害の状況
風倒木処理後の植生
今後の対策
3-5.福島での調査研究
調査の方法
森林の除染作業の可能性および今後の管理手法について
現在の状況
今後の展望
3-6.カラマツとオオバアサガラ:樹木のコンパニオン・プランツ?
コンパニオン・プランツ
カラマツについて
オオバアサガラについて
東京農業大学・奥多摩演習林のカラマツ
第4章 大学における森林教育
4-1.東京農業大学における林学、森林総合科学の教育
4-2.農大における演習林実習の内容
4-3.造林学研究室におけるゼミ実習
4-4.ミシガン州立大学林学科での講義・実習
ミシガン州立大学について
MSUの林学科(Department of Forestry)
MSU林学科の授業・実習について
MSU 林学科その他
ホストファミリーについて
第5章 希望の萌芽:各地での市民による森林活動、ワークショップ
5-1.放置林の活用
5-2.福岡県八女市でのワークショップ
森林整備作業場での工夫
5-3.長野県筑北村でのワークショップ
筑北村における森林整備のプログラム
端材の利用
5-4.長野県伊那市での森林活動
伊那市のカラマツ林
カラマツについて
清澄なカラマツ林の空気の指標:ウメノキゴケ科
林床の香りの樹木:クロモジ
「伊那谷カラマツ」ブランドの創出
カラマツの木酢液の抗菌作用
カラマツ林での冬季の森林散策
血圧、脈拍数、ストレス値の変化
身近な山林での森林散策路モデルの設置
5-5.東京都青梅市での市民講座
5-6.世田谷区での区民講座
第6章 むすびに
紀元前の林業と現代の林業
多様性豊かな森林と多彩なアプローチ
日本の森林・林業の未来像は?
コロンブスの卵
森林の究極の課題はその森林の美に集約される
あとがき 謝辞
引用文献
さくいん
これからの森づくりの目標
今日から新たな年度が始まりました!
しかしながら、今年はコロナウイルスの対策に追われ、例年とはかなり異なる年度初めになっていますね。
コロナウイルスをめぐって、世界がまさに一緒に動いています。その点において、現在は世界の国々が一帯感を持っていると言えるのかも知れません。
先月の中旬、日本森林林業振興会からの研究助成を受け、神戸市立森林植物園、愛知県森林公園に出かけてまいりました。
コロナウイルスの影響を受け、各地の森林公園は人出が増え、みなさん適切な距離を保ちながら春の散策を楽しんでおられます。
森での人々のお顔を拝見すると、いい笑顔で歩いている方がとても多く、久方ぶりにほっとした表情を垣間見ることができます。また、森や公園のあちこちで遊ぶ子どもたちの声は弾けています。
けれども、飲食を伴うお花見などは、東京・上野公園の桜をはじめ、禁止となっています。宴会となると、また事情は異なります。
森林や森林公園に出かけてリフレッシュすることができるのはわかるけれど、そこに行くまでの移動にリスクがある、と思う方も多いことでしょう。都市部や住宅街にお住いの方は特にそうでしょう。
交通手段などを用いなくても、またどこに暮らしていても、自宅から歩いて行ける範囲に、自分の森があればいいですね。このことは、これからの日本の森づくりの一つの指標、目標にもなることでしょう。
コロナウイルスvs森林
コロナウイルスが連日報道されています。
その流行の実態が不透明なまま、買い占めなどの二次的な騒動を引き起こしているところもまた厄介なところです。
人ごみに不必要に出かけない、大人数での集会を開かないなど、様々な予防指針も出されていますが、自宅の環境以外では、もし近隣にあるのであれば、森林も安全な場所と言えます。
※ただし、大人数ではダメです。
森林の空気は一般に清浄であり、殺菌効果を持つ樹木、植物もあります。
心身が疲れたり、癒しを必要としたりする時だけでなく、コロナウイルスのような伝染病の時にも森林は安全な避難場所(safe site)になります。
そう言えば、かのニュートンも万有引力の発見をしたのは、ペストがロンドンをはじめとする都市部で流行し、生まれ故郷のウールソープの田舎に疎開した時のことでした。