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台湾での研修会(今月のひとこと:11月)
上原巌理事長が、さる10月26日(金)~28日(日)まで、台湾に出かけ、台湾森林保健学会との共催で、研修会を行いました。
場所は、国立台湾大学の渓頭演習林。
大学の演習林ですが、台湾でも有数の人気スポットで、年間200万人以上もの来訪客のある森林です。
今回は、森林療法の台湾における可能性について講演を行ったあと、森林に出かけ、
(1)森の中の音
(2)森の中の水
(3)森の中の植物
(4)森の中の地形
などを関連づけ、私たちの健康と森林とのつながりを実感するワークショップを行いました。
台湾と日本とのつながりは強く、また台湾と日本は似たところが沢山あります!
今後も、台湾と日本が森林を通して友好がさらに深まることを期待しています。
放置竹林(今月のひとこと:10月)
全国に、植林後に適切な手入れされずに放棄された「放置林」がありますが、「放置竹林」も各地に存在します。これらの竹林は、もともと急傾斜地などに土壌流亡防止の目的で植えられた竹林がほとんどですが、その密度が管理されることなく放置された結果、いつの間にか竹の根茎が繁茂し、スギ、ヒノキ、あるいはナラやサクラなどの樹木を地中で締め付ける場所も出てきます。いわば負の遺産化となってしまった竹林です。
けれども、竹林、竹は、私たちの暮らしに様々な恩恵をもたらす存在であることに変わりありません。
お隣の台湾では、竹のコップ、お箸、スプーンなどはもとより、歯ブラシやベルトのバックルなども竹で製作しています。
かのニュートンは、電球の発明時にフィラメントに京都産の竹を試していますし、変わったところでは、かつては竹の入れ歯がありました。
竹は優秀な炭や竹酢液、そしてもちろんタケノコも生産します。
何事にも陰陽があるように、竹をはじめ、様々なものの善と悪、長所と短所、陰と陽、プラスとマイナス、表と裏を余裕をもって考えていきたいものですね。
ミャンマーの森林保全と薬用植物の生産(今月のひとこと:9月)
8月の下旬、ミャンマーに国際協力の仕事で出かけてきました。
ミャンマーは、ビルマと呼ばれていたところですね。
「ビルマの竪琴」を連想される方も数多いことでしょう。
近年では、アウンサンスーチーさんの活動も有名です。
今回のミャンマー訪問では、森林保全と薬用植物の生産がテーマでした。
本学会の趣旨とも重なりますね。
植林地の林床にみられる薬用植物。現地の方でも利用方法がわからないものがあるそうです。
また、木材は薪としても貴重な資源。
枝や端材にいたるまで、利用されています。
今回は、カイン州パーン市にある、薬用植物資源センターで講演も行いました。
森林を保全しながら、いかに薬用植物を生産し、供給、流通していくかが、現在のミャンマーの大きなテーマです。
森林を中心とした保健休養のこころみが、国境を越え、その国々の様々な形で実っていくことを願っています。
(上原 記)
森林の気温緩和作用(今月のひとこと:8月)
今年の厳しい残暑のお見舞いを申し上げます。
また、本年各地での水害、土砂災害のお見舞いを重ねて申し上げます。
8月に入っても、連日の猛暑が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
この夏の時期、涼しい森へ、と言っても、都市部からその森林に向かうまでの道のりが厳しい暑さですね。
今年は気温30℃後半の日が続いています。
先日、都市部で気温39℃の日。東京・奥多摩にある大学演習林に行き、ふと林道脇の気温計を見てみると、気温はなんと28℃。約10℃も涼しいことがうかがえました。
「夏は涼しく、冬はあたたかく」の言葉通りの、森林の気温緩和作用ですね。
今年は、ぜひ気温計を持参して、森に出かけてみましょう!
木のベンチ(今月のひとこと:7月)
暦は7月になりました。
いよいよ夏本番ですね!
暑中お見舞い申し上げます。
さてさて、郊外に出かけると、あちこちで木のベンチを見かけます。
でも、木のベンチは、21世紀の今日、実は様々な場所で活躍していることをご存知でしょうか?
これは、広島空港ロビーにある、スギの間伐材を使ったベンチ。
おしりの形状に沿ったデザインに造形されています。
これは、JR長野駅の新幹線ホームのベンチ。信州産の様々な樹木が使われています。
そして、木のベンチは、いまや売ってもいるのです!
これは、厚木市の森林組合で販売されているスギのベンチです。
一家に一脚いかがでしょうか?
最後に、これは勤務先の廊下にある間伐材のベンチです。
この夏、各地でどんな個性的な木のベンチに出会えるでしょうか?
ユニークなものがありましたら、どうぞ教えてください!!