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新着情報:今月のひとこと 一覧

落ち葉のお歳暮

2020-12-01

今年も師走の時節となりました。

今月のひとこと(2020年12月)いつしか樹木は葉を落とし、山の森には落ち葉がたっぷりと積もっています。
様々な種類の落ち葉の中を歩くと、豊かな気持ちになります。
また、その感触も音もとても心地よいものです。
お金をかけずに豊かな気持ちが味わえるのは、最高ですね。

そして、この落ち葉はやがて土に還り、ふたたび樹木に吸収される栄養分、恵みとなります。いわば落ち葉の輪廻転生となるわけです。

2020年は、全世界がすっかりコロナ一色の1年になってしまいましたが、本年も大変お世話になりました。

来年2021年もどうぞよろしくお願い申し上げます!

一人でも過ごせる森林空間

2020-11-05

これは、あるカフェの写真です。

新型コロナ・ウイルスの対策から、このように個別に過ごすスペースを設けるお店が増えましたね。定食屋さんやラーメン屋さんなどでも、このような個別スペースがみられます。

今月のひとこと(11月)

野外や自然、森林は、フィジカル・ディスタンス、ソーシャル・ディスタンスを自由にとることができる空間です。しかしながら、来訪者が集中する都市部の公園、森林公園では、もしかしたら、今後はこのカフェのようにお一人様で過ごせる空間を設けるところも出てくるかも知れませんね。

いえいえ、そうはならないことを願っています。そのようなことのないよう、一人でも過ごすことのできるように森林公園を手入れし、整備していくことが必要ですね。

日本森林保健学会では、コロナ禍での森林公園についての調査研究にも取り組んでいます。

森林公園にも一人で過ごせるスペースの設置が必要?(※写真は、イメージです)
森林公園にも一人で過ごせるスペースの設置が必要?(※写真は、イメージです)

霧の中での森歩き

2020-10-01

先日、栃木県塩谷町のブナ林、イヌブナ林を歩いてきました。

当日は朝から濃い霧がたちこめ、白い幻想的な世界の中での森歩きとなりました。

今月のひとこと(2020年10月)

しかしながら、このような濃霧の日には、クマなどの野生動物に出会う確率も高くなりますから、もし濃霧の日にあたってしまったら、森歩きをやめるか、クマ鈴などを使って、十分にお気を付けください。

霧の中での森歩きでは、いつでもヘルマン・ヘッセ(1877~1962)の「霧の中」という詩を思い出します。

「霧の中を歩くのは不思議だ・・・ 森の中では誰もがひとりぼっちだ」という言葉が印象的な詩です。

はい、森の中では、誰もがひとりなのです。

身のまわりの食べものと樹木

2020-09-01

9月になりました。ひときわ暑かった今年の夏もようやく終わり、秋の陽ざしや、秋の風が吹くようになりましたね。

食欲の秋に先立って、今回は身のまわりのたべものと樹木についてです。
下の写真では、和菓子の中にナンテンの葉が入っています。
葉に抗菌作用があることから、古くからナンテンの葉は防腐に使われてきていますね。

和菓子の中にナンテンの葉が入っています

次に梅干しです。
シソの葉で漬けた、典型的な梅干しです。
ウメはバラ科の樹木です。

シソの葉で漬けた、典型的な梅干しです

お茶は、ツバキ科の樹木の葉です。
やはり樹木の利用なのですね。

お茶は、ツバキ科の樹木の葉です

この秋は、コロナ対策もふくめ、食の分野でも樹木と関わっていきたいですね。

長雨は、樹木にどんな影響を与えるか?

2020-08-01

今月のひとこと(2020年8月)暑中お見舞い申し上げます。
とは言え、今年は梅雨からの長雨となっていますね。

植物、樹木にとって、水は欠かせないものです。
雨の日が続いていますが、これだけ絶えず雨が降れば、樹木はよく育つのでしょうか?

答えは、NOです。
雨が続くということは、水分供給が絶えないということでもあり、土の中にも水がたまり、空気が少なくなるので、樹木は根呼吸がしづらくなります。つまり、「水分過多」を引き起こします。水は潤沢にあるものの、水を吸い上げにくいというこの状態のことを「生理的吸水困難」といいます。まさに、「過ぎたるは及ばざるがごとし」なのですね。
私たち人間も、いくらおいしい料理や飲み物があっても、次から次へと絶えず出てくれば、消化することはできません。

また、雨のお天気が続くと、太陽光を浴びることができないため、光合成が活発に行われないため、病虫害にもかかりやすくなります。

カラッと晴れ上がる夏の日が、植物にも、私たち人間にとっても必要なのですね。

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